意外と危険!! 結束バンドの切り方!!タイラップ ケーブルタイの切り方!!

こんにちは、だいごろうです。

このコーナーでは僕が自転車整備に関わってきた経験(もしかしたら数万台かも(;^_^A)をもとに、現場ならではの気付いたことや発見した解決方法を簡単にご紹介していくコーナーです。

短く簡単にご紹介していきますのでプチノウハウとしてお役に立てれば幸いです。プチノウハウ略して【プチウハ♪】。不定期ですが少しずつアップしていきます。

第2回目は『意外と危険!! 結束バンドの切り方!!タイラップ ケーブルタイの切り方!!』です。

シフトワイヤーやブレーキワイヤー、ディスクブレーキのホースなど、ケーブル類をフレームに固定する際に『結束バンド』、別名『タイラップ』『ロックタイ』『ケーブルタイ』などど呼ばれているバンドを使用する場合があります。

ちなみに『インシュロック(INSULOK®)』という呼び方もありますが、これはヘラマンタイトンという会社の結束バンドのブランド名です。インシュロックは(お酒を禁止)ではありません (笑)

フレームによってはこういった結束バンドを固定する専用の場所(ケーブルストップ)が付いている場合もあれば、ケーブルストップが無くフレームやフォークに直接、結束バンドを巻いて取り付ける場合など固定方法は様々です。

こういった結束バンドを使ってワイヤー類を取り付ける場合にも注意すべき事は以外とたくさんあります。

固定する場所や方法にもノウハウはたくさんあるのですが、今回は別の意味で重要かと思う、結束バンド固定後の余った部分の切り方についてお話したいと思います。

結束バンドはワイヤー類をフレームに縛って固定したり、サイクルコンピューター(メーター)の配線をハンドルに固定したりするのに使います。

ですが、自転車を移動させるために手で自転車のフレーム部分を持って移動させたり、ハンドルバーのグリップ以外の部分を握った際に結束バンドが手に当たり、結束バンドの切り口が尖っていたために手や指を切ってしまうという怪我をしたことってありませんか?

僕は仕事で毎日、何台も何台も自転車を触っていたので、結束バンドの切り口が原因で手に怪我をすることが何度もありました。

ですので自分で組み立てた自転車や整備した自転車はお客様が怪我をしないように安全な状態になるように処理していたのですが、お客様ご自身で結束バンドを巻いていた場合や他のお店で組み立てられている自転車を触ったときには、結束バンドの切り口が原因で痛い思いをすることがありました。

具体的にどんな現象なのか?

例えば下記のブレーキワイヤーをフォークに固定している結束バンドの写真をご覧ください。

とがってますね~。悪い意味でいい感じにとがってます。この部分を手で触ったり、足などが触れてしまうと、スパッと怪我してしまうことでしょう・・・痛そう(ToT)/~~~

ですが多くの結束バンドの切り口の形状はこのような感じで放置されている場合が多いです。

こうなってしまう原因は結束バンドを切る時に使う道具の種類や使い方によるものが多いです。

ほとんどの場合、結束バンドの残り部分はニッパーで切断されています。

ただニッパーには歯の形状が2種類あり、使用するニッパーによって結束バンドの残り部分が少し残って切断されるものと、結束バンドの残り部分が全く残らず切断される物との2種類があります。

(画像は刃先に凹みのあるニッパー)

この違いは使用するニッパーによって決まってしまいます。よく一般的に皆さんがお持ちになっているニッパーの刃先の形状は上の画像の形状のものだと思います。このタイプは歯が少し内側に凹んでいることから切断した際に少しだけ結束バンドが残る形状となります。

ですので先ほどの画像のように切り口が残ってしまい怪我をする可能性があります。

もう一つのタイプのニッパーの刃先の形状は歯が全く凹んでいないので結束バンドの残り部分を全く残さずに綺麗に切り取ることができます。このニッパーで切り取ると尖っている部分が全くないので怪我をすることはありません。

ですので結束バンドの切り口におすすめなのはこのタイプのニッパーです。

このタイプのニッパーもたくさんのメーカーからいろんな商品が販売されていますが僕が実際に使用してお勧めなのは 『HOZAN(ホーザン)』の『斜めニッパー N-4-150』という商品です。

by カエレバ

この商品は結束バンドの切り口が全く残らずに綺麗に切断できることは当然ですが、さらに持ち手の部分と刃の部分とに角度が付いていることでフレームに沿わせた位置にある結束バンドの切断が非常にやりやすいです。

角度がついていない一般的なニッパーの場合フレームやハンドルに沿わせた形で取り付けられた結束バンドを切断しようとするとニッパーの持ち手部分や握る手がフレームやハンドルに当たってしまいニッパーを操作しづらい場合が出てきます。

ですがニッパーに角度が付いていると問題なく操作が可能です。また、少し狭い部分にある結束バンドの切断にもアクセスしやすいです。

このニッパーを実際に使用してみると本当に綺麗に簡単に結束バンドを処理できるので手放せなくなります。

また結束バンドの残り部分を綺麗に切断する別の方法としてオススメなのはカッターナイフを使って残り部分を切り取る方法です。

僕は割とこの方法が好きなのですが少しコツがあるので人によっては難しいと言われる場合もあります。

方法としては結束バンドの残り部分を片手で軽く引っ張りながら結束バンドの残りが全く残らない位置にカッターナイフの刃を当てます。

カッターナイフを力で押し切るのではなくノコギリを使用するように前後に歯を移動させて少しずつ結束バンドを切っていきます。

結束バンドを一気に切るのではなく2/3ほど切れたら後は結束バンドを少しねじるようにして引っ張ると結束バンドの残り部分が引きちぎれて結果的に綺麗に最後まで切断できます。

カッターナイフのサイズは大きいものより、小さめの方が力の加減ができて良いですね。

いずれの方法でも結束バンドの残り部分は綺麗に切断されているので手や足など体の部分が触れても怪我をすることはありません。

このことは意外と重要で例えばレース前などに自転車を移動させたり、整備したり、車から降ろしたりする際に結束バンドで手のひらや指などを怪我してしまうとその後のレースにも影響が出たりします。

ですのでレースメカニック時代には選手に影響が出ないように特に気を使い、切り口はもちろん結束バンドの固定する場所自体もよく考えて結束バンドを取り付けていました。

皆様の参考になりましたら幸いです。 

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