解決!! 自転車 動画で解説!! UG (ユニグライド) スプロケットの外し方 !!

How To~ 自転車 問題解決大全

こんにちは、だいごろうです。

このコーナーでは普段、皆様が自転車に乗っていて疑問に思うことや、知りたいこと、お悩みなどについて、僕の知っている知識と経験を利用していただくことで解決のヒントになりそうな内容をまとめてみました。

第8段は『解決!! 自転車 動画で解説!! UG (ユニグライド) スプロケットの外し方 !!』です。

目次

動画で解説!! UG (ユニグライド) スプロケットの外し方 !!

UG(ユニグライド)スプロケットの取り外しと取り付け作業を実際に行いながら動画でご解説いたします。

動画内では作業の方法だけでなく、仕組みの解説も行っておりますので、きちんと内容をご理解いただきながら作業の手順を覚えていただけるかと思います。

また、関連した内容としてUG(ユニグライド)とHG(ハイパーグライド)の兼用モデルの解説にも言及しておりますので合わせてご活用ください。

UGスプロケット(ユニグライドスプロケット)の外し方

 UG(ユニグライド)スプロケットとは?

(画像は1980年代初頭のDURA ACE FH-7260とUGスプロケット)

UG(ユニグライド)とは1978年にシマノから発売されたリアスプロケットと専用フリーハブの規格のことです。

この規格の登場以前まではマルチプルフリーホイールと呼ばれる、いわゆるボスフリータイプのリアスプロケットが一般的でした。シマノもボスフリータイプを採用しておりました。

ボスフリータイプのスプロケットはスプロケットの歯の中にラチェット機能を持たせる必要があったので構造が強固で重量が重くなる傾向にあり、またそれぞれの歯を分解して歯数の構成を変更する等のアレンジも行いにくい構造となっておりました。

(画像はシマノのボスフリー『MF-Z012』スプロケットとラチェットが一体構造)

これらを克服して登場したのがシマノのUG(ユニグライド)でした。

UG(ユニグライド)は現代の一般的なフリーハブのようにリアハブ自体にラチェット機能を備えており、スプロケットはフリーボディの外側に装着する構造のため、異なる歯数のスプロケットへの交換が容易に行えるようになり、軽量化へもつながりました。

(画像は1990年発売の『DEORE LX FH-M550』)

現代の一般的なHG(ハイパーグライド)スプロケットの先駆けともいうべき仕組みでした。

では UGスプロケットとHGスプロケットとの違いは何なのかと言いますと、違いはギアの固定方法にあります。

現在の一般的なHGスプロケットはカセットスプロケットと呼ばれるギアをフリーボディに装着しロックリングと呼ばれる締め付け専用パーツで固定します。

(画像はHGスプロケット 1990年のDEORE DX,DEORE LXで採用されていた『CS-HG70』)

それに対しUGスプロケットはギアをフリーボディに装着し、フリーボディ自体に切られているネジ山に対してトップギア自体に切られているネジを締め込むことで固定します。

ですのでUGスプロケットにはロックリングは存在しません。ロックリングの役割をトップギアが担っております。 

(画像はUGスプロケット 1988年の600 ULTEGRA『CS-6400』)

UGスプロケットは最近のパーツとはスプロケットの取り付け取り外しの方法が異なっておりますので、最近自転車に触れ始めた方で古い自転車を整備しようとした際に取扱方法が分からないという方もいらっしゃるかと思い今回の記事を作成いたしました。

マニュアル版!! UG (ユニグライド) スプロケットの外し方 !!

マニュアル版として動画内でもご紹介している内容を画像と文章でご説明いたします。

動画が再生できない状況下の場合やじっくりと内容をご確認したい場合はこちらの画像と文章をご参照ください。

必要な工具

まず作業に必要となる工具です。2つの工具が必要となります。

チェーンリムーバーが2個必要となります。HGスプロケットの取り外しに使用する物と同じ物が2個必要です。スプロケットを取り外すための専用工具です。

さまざまなメーカーから発売されていますが、動画内では私が長年愛用しているHOZANの工具とサブで使用しているガレージ・ゼロの工具を使用しておりますが現在ではどちらも新しい製品にモデルチェンジされており全く同じ製品は廃版となっておりました。

現在のおすすめのスプロケットリムーバーは例えばハイグレードな製品ではシマノのTL-SR23 スプロケット戻し工具 (Y13098510)やPARKTOOL(パークツール) スプロケットリムーバー SR-12.2あたりでしょうか、とくにパークツールは5段から12段変速まで幅広い対応をうたっておりますので一つあれば多くのスプロケットに安心して対応できます。

by カエレバ

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その他にもチェーンリムーバーとカセットリムーバーがセットになったお得な商品 プロ(PRO) カセットリムーバーセットやギザ SC-208A スプロケット リムーバーのように比較的お求めやすい価格の製品もあります。

by カエレバ

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あと、できればグローブもしくは軍手でも構いませんので手に着用しておくことをおすすめいたします。

動画内で実際に使用しているのは『FINISH LINE(フィニッシュライン)メカニックグリップ グローブ』です。

by カエレバ

自転車用のケミカルをメインに販売しているフィニッシュライン、ケミカルのことを知り尽くしたブランドが考えたグローブはラテックスフリーで、グリース、オイル、汚れを密封する触覚強化ポリウレタンコーティングが施されています。

これにより油で滑る心配がなく、自転車特有の小さなパーツの取り扱いも容易に行えます。また耐久性も高く、手の甲部分の伸縮性も高いので手が疲れにくいです。

動画でご覧いただくように、私が使用しておりますグローブは長年の使用でかなり傷んでおりますが、それでもまだ普通に使用できております。とてもコストパフォーマンスの高いおススメの商品です。

それではここからは作業の流れをご解説いたします。

UGスプロケットの取り外し作業 ステップ 1

まずはチェーンリムーバーを大き目のギアに取り付けします。取り付けする向きがありますのでご注意ください。

また、注意点として必ずギアに対して真っすぐリムーバーのチェーンが入るように取り付けしてください。万が一ズレていると、取り外し時に力が掛かった際に工具が外れてしまったり、スプロケットの歯が曲がってしまう等のトラブルの原因となります。

UGスプロケットの取り外し作業 ステップ 2

2つ目のチェーンリムーバーをトップギアに取り付けます。先ほどとは反対向きに取り付けます。

UGスプロケットの取り外し作業 ステップ 3

最初に取り付けた大き目のギアの方の工具を手で押さえながら、トップギアに取り付けた工具を回します。とても固い場合が多いので滑ったりして怪我をしないようにお気をつけください。

トップギアが緩みましたら、あとはどんどん回して取り外します。

これで作業完了です。

マニュアル版!! UGスプロケットの取り付け作業

UGスプロケットの取り付け作業 ステップ1

スプロケットをハブに取り付けします。UGスプロケットはハブのフリーボディに対しての方向(位置)にとくに決まりはありませんのでどの向きでも取り付け可能です。

UGスプロケットの取り付け作業 ステップ2

スプロケットの段数やモデルによっても異なりますが、スペーサーがある場合はスペーサーの溝の位置を合わせる必要があります。今回のスプロケットは3か所にボルトの出っ張りがありますので、スペーサーの溝(凹み)部分をボルトの位置に合わせて取り付けします。

UGスプロケットの取り付け作業 ステップ3

トップギアにチェーンリムーバーを取り付けて締め付けします。最終的には実際に自転車の走行時にトップギアで走ることでしっかりと強く締め付けされることになります。

これで作業完了です。

UG(ユニグライド)スプロケットと関連フォトギャラリー

ユニグライドに関連したハブやスプロケットなど懐かしい製品の画像を掲載いたしました。

当時のハブにはUGスプロケットとHGスプロケット両方に対応したハブも存在します。例えば動画内でご紹介している1992年式のFH-6402などです。その他にも当時のマウンテンバイク用など複数の製品が存在します。

下記にこれらの製品やUGスプロケットに関連した製品などの一部の画像を添付しておきますのでよろしければご覧ください。懐かしいモデルがたくさんありますね。

下記はシマノのボスフリータイプの製品

というわけで今回は『解決!! 自転車 動画で解説!! UG (ユニグライド) スプロケットの外し方 !!』についてお話いたしましたがいかがでしたでしょうか?

♦ まとめ ♦

UG(ユニグライド)スプロケットの取り外しにはチェーンリムーバーが2個必要

②チェーンリムーバーはギアに対してきちんと平行に入ってるか確認して作業すること

③UGとHG両方に対応したハブも存在する

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