ボトムブラケット(BB)の取り付け方法(装着)③四角軸 分解調整可能タイプ編 『ISO、JIS、BSC』(フレーム幅68mm、73mm)の場合 前編

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こんにちは、だいごろうです。

このコーナーでは普段、皆様が自転車に乗っていて疑問に思うことや、知りたいこと、お悩みなどについて、僕の知っている知識と経験を利用していただくことで解決のヒントになりそうな内容をまとめてみました。

第2段は『ボトムブラケット(BB)の交換 取り付け方法』です。

前回のカートリッジタイプ編に続き、実際の作業 分解調整可能タイプ編をお伝えします。
ボトムブラケット(BB)の取り付け方法(装着)③四角軸 分解調整可能タイプ編 『ISO、JIS、BSC』(フレーム幅68mm、73mm)の場合前編

フレームへのグリスの塗り方や規格サイズに関しては以前お話させていただいた

ボトムブラケット(BB)の交換 取り付け方法(装着)①四角軸 基本知識編

ボトムブラケット(BB)の交換 取り付け方法(装着)②四角軸 カートリッジタイプ編』をご参照ください。

・『ISO、JIS、BSC』の取り付け (フレーム幅68mm、73mm)の場合

フレームのネジ山にグリスを塗り終えたら次に車体の右側(ギア板のある側)のBBパーツ(右ワン)の内側(ベアリングの当り面)にグリスをたっぷりと塗ります。その後ベアリングをワンの中に入れます。

左上の画像のようにリテイナー付きのベアリングの場合には表裏の向きがありますので注意してください。バラ玉ベアリングの場合には左右の球数が同じになるように紛失しないように気をつけて装着してください。ベアリングを入れた後もさらにグリスをベアリングの上から塗ります。

このグリスもお勧めなのはシマノのデュラエースグリスです。デュラエースグリスは寿命が長く、とくに分解可能タイプのBBの場合はシールド性(防水性、防塵性)が低いことから粘性の低い他のグリスを用いると早い段階でグリス交換などのメンテナンスが必要となります。

デュラエースグリスは粘性は高めですが、足の力で回転させるBB部においては回転の重さを特に感じることは無いかと思います。一般的な使用においては寿命、回転性能のバランスがピカイチです。

その後、BBのモデルにもよりますがBB真ん中に取り付ける防水キャップがある場合には防水キャップを装着します。(防水キャップを右ワンに嵌めてからフレームに装着するとフレームの内側でズレずに装着しやすいです。)



それでは右ワンをフレームにネジ込んでいきます。
『ISO、JIS、BSC』の場合は逆ネジ(時計と反対方向に回すと締まる)です。フレームの最後の突き当りまでねじ込んで行きます。最後までネジ込みましたら最終的に強力に締め込みます。

トルク値は30Nm~50Nmとなっております。この値はプロメカニックでなければピンとこない数値かと思いますが、かなり強力な数値です。

ペダルの取り付けに必要なトルクと同等です。両手で工具を持ちしっかりと強い力で締めこむ感じです。力の弱い人の場合(女性の場合等)は本当に力いっぱいという感じです。

強力に締めこむ際に工具が外れてしまったり、ズレてしまうと危険ですので、外れないように注意しながら締め込みます。とくにBB用の工具(スパナ)は部品との接触幅が薄く外れやすいので注意が必要です。

僕はこういった強力な力が必要な作業や少しでもケガの恐れがある作業を行う時には必ず軍手を着用しておりました。不意に工具が滑ってしまったり、場合によっては工具自体の破損など長年ずっと作業をしていると思わぬトラブルが発生することも稀にあります。その時にケガをしてしまうとその後の業務にも支障が出ますし、何よりもその場にいらっしゃるお客様の気分的にも良くありません。自分の身は自分で守る工夫も必要です。

次にBBシャフトをフレーム左側から挿入します。シャフトにも向き(左右)がある場合がありますので気をつけてください。
左側のBBのパーツ(左ワン)を準備します。

まず最初に左ワンの内側(内面)にグリスをたっぷりと塗ります。右ワンと同様にベアリングにもグリスをたっぷりと塗ります。

それではいよいよ左側のBBのパーツ(左ワン)をねじ込んでいきます。
左ワンの工具を掛ける部分の形状には2種類のタイが存在します。一つ目はモンキーレンチで調整できるタイプ、もう一つはカニ目レンチと呼ばれる工具で調整できるタイプです。
左ワン装着の回転方向ですが、こちらは正ネジ(時計回りに回すと締まります)ワンが回らなくなるまで軽くねじ込んでいきます。回らないところまでねじ込みましたら。次にシャフトを指でつかんで回してみます。シャフトが固くて回らない場合は締め込み過ぎですので左ワンを少し緩めます。

ある程度硬くても指で回して回転するようでしたら、次にシャフトを左右からプラスチックハンマーでコンコンと2~3回軽く叩いてみます。こうすることで馴染みが出てガタが発生する場合があります。こういったガタを取り除いてから最終的な回転具合を調整します。
回転の軽さの調整は左ワンの締め込み具合で調整します。

僕が実際に行っていた一般的な用途(レース等も含む)のベストな回転の軽さの調整方法をご説明いたします。

まず、左クランクをシャフトに軽く差し込んでみて、ペダル穴が上に来る位置に回します。そこから少しだけクランクを回転させてみて手を放しクランクの自重(クランク自体の重さのみ)で回転し約1~2秒ほどでペダル穴が真下に来る感じでしたらオッケーです。

このクランクの自重での回転が途中で止まってしまった場合は左ワンの締め付けがキツいですので左ワンを少し緩めます。逆にクルンと一瞬で回ってしまう場合には左ワンの締め付け具合が緩いですのでもう少し締め付けます。

正直ここの締め付け具合は一般的には少し固めでもいいです。いずれにしても実際に走行してベアリングやグリスに馴染みが出てくると回転はどんどん軽くなっていきます。最初から軽く回るようでは馴染みが出た時にガタが発生する可能性が高いです。

この後、ロックリング(緩み止め)の取り付け作業となりますが、ロックリングに関しては分解可能タイプBBの一連の作業の中で一番難しい作業となります。説明も長くなりますので一旦休憩して後編にてご説明させていただきます。

というわけで今回は『ボトムブラケット(BB)の取り付け方法(装着)③四角軸 分解調整可能タイプ編 『ISO、JIS、BSC』(フレーム幅68mm、73mm)の場合前編についてお話いたしましたがいかがでしたでしょうか?



♦ まとめ ♦

①ベアリング部分にはグリスをたっぷりと塗る。

②BB用の工具(スパナ)は部品との接触幅が薄く外れやすいので注意。強力な力が必要な作業や少しでもケガの恐れがある作業を行う時には必ず軍手を着用。

③ベアリングやグリスに馴染みが出てくると回転はどんどん軽くなっていく。最初から軽く回るようでは馴染みが出た時にガタが発生する可能性が高い。

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 ボトムブラケット(BB)の取り付け方法(装着)③四角軸 分解調整可能タイプ編 『ISO、JIS、BSC』(フレーム幅68mm、73mm)の場合 後編

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